畳平から下山する人々


今夜の宿はこちら
2004/08/13
 2年ぶりに乗鞍遠征してきました。天文屋には常識ですが2003年から乗鞍岳へはマイカー乗り入れ禁止となっているため、機材は手荷物程度にまとめないとバスに乗れません。タクシー利用なら直焦点撮影機材も持ち込みできそうですが、さすがにそこまでは...

 手荷物程度と言う訳で機材の選別をしましたが結局、MS-3N赤道儀+アルミ三脚、ペンタ67+165mm、ニコンFE+15mm魚眼、EOS 10D+50mm単焦点という機材になってしまいました。これにシールドバッテリー、バランスウエイト、折角バッテリーを持っていくのだから吸引ポンプとヒーターも...あれよあれよと重量が増える一方。結局総重量20kg! 後になってもっと絞り込むべきだったと後悔する事に...。なにせバスの乗り降りすら一苦労ですし、一つ座席を塞いでしまうので混雑時は迷惑者になってしまいます。更に目立ちすぎ!他のお客はやけに軽装です(当たり前ですね)

 次回遠征するときはバッテリーは乾電池、吸引ポンプは金魚用、ヒーターはカイロ灰にしてカメラも絞る予定です。折角行くのだからと欲張ったのが良くありませんでした。何事も1点集中に尽きます。

 畳平へは乗鞍高原観光センターからバスで向かいます。片道1100円、往復だと2000円です。バスは1時間1本で最終は16:00。ちなみにタクシーだと片道8500円位。しかしドライバーが安く行くよと呼び込みしてました。畳平から下山するときに至っては5人乗れば一人1500円でいいよと言ってました。持ち物が多い天文屋にしてみると話し合ってタクシーにした方が良いかも。

 さて私は15:00発のバスに乗り込み一路畳平に向かいます。座席は70%が塞がってます。天気は快晴!3本滝付近にさしかかると風が涼しく下界の暑さはそこにありません。森林限界を超えて万年雪がある付近までくると、涼しいではなく寒いです。遠くには槍ヶ岳がハッキリと見えています。今夜は間違いなく星空が期待できそうです。うーん来て良かった!

 そんなこんなで畳平に到着すると下山する人たちが沢山待ってます。見た感じ100人位はいそうでした。日帰り登山客なんでしょうか?閑散としてると聞いていたので意外な光景でした。それでもマイカーが無いため、絶対的な観光客は少ないことには違いありません。
 手荷物とは名ばかりの荷物を持って素泊まりの宿に向かい宿泊手続きをしてると、宿の主人曰く今日は星撮影の人は来てないとの事。前日までは4,5人居たそうです。またEM-200?とおぼしき赤道儀を置いていった方が居るとも。なかなかの強者が居るもんです。
 ところでこの宿の主人。私の名前を聞くと2年前に利用したことを覚えておりました(^^;)

 とりあえず荷物を部屋に置いてちょっと散歩してきます。空の方は至って快晴。どうみても悪くなる気配はありません。やっぱし来て正解でした。出来ればその前から来たかった!ここでペルセ群の極大が観れれば...

 さて撮影場所ですが鶴が池駐車場が使えるとのことなので、慣れた鶴が池駐車場に機材を設置することにします。時間はまだ16:00過ぎ。夜に備えて18:00過ぎまで仮眠することに...

 目が覚めると18:30過ぎでした。空の方はもう夕暮れ、気持ち悪いほど音がしません。さっそく機材を駐車場に運び組み立てます。誰もいない駐車場にカチャカチャと音が響きます。19:30になると北極星がハッキリと見えていることに気づき極軸合わせをして、闇に包まれるのをしばし待ちます。
 たまに畳平の方からガスが流れてきますが、快晴の状況は変わらないだろうと思いそのままにしておきます。さすがにガスの湿気で機材が湿っぽくなりましたが。

 ガスが消えた後はコロナ観測所の上にさそり座、左側には天の川がモヤモヤと見えており、頭上に立ち上っていきます。その他、普段見慣れた星々が1等級上がったと思えるとの輝きで迎えてくれました。一番実感できるのが北極星です。ここに来ると北極星が異様に明るく感じられます。


 


期待できそうな空


以前のメッカ鶴が池駐車場


天の川銀貨中心部


北アメリカ星雲とγ星付近

 何か何まで完璧!と言いたいところですが、気になったのが畳平駐車場の照明です。以前から点いてましたがそれでも21時には消えたと思うのですが、今回は22:15まで点いてました。この照明がついていると鶴が池駐車場の向かいにある富士見岳がライトアップ状態になり、魚眼で天の川を狙おうとするとモロに被ってしまいます。初めはすぐに消えるだろうと思い、消えるまでデジ眼で天の川中心部を撮影したりしてましたが、一行に消えないし、天の川はコロナ観測所を越えて沈みかけてるし、でも最大の目的は魚眼で天の川を狙うことなので外せないしで、被るのを承知で撮影することに...次回は撮影場所を選ばないといけません。

 撮影中は特にすることがないので寝ころんで南〜天頂〜東へと続く天の川を堪能したり、双眼鏡で夏の天の川を流したり、流星探しと結構楽しめます。その中でもやはり寝ころんでの星見は最高です。誰も来ないし、車にひかれる心配もない。ただ少し寒いですが...
 星々は乗鞍と言えば最高の空と行きたいところですが、下界まで晴れ渡っていたせいか、地平に近いほどイマイチでした。それでも星々の輝きは他の場所では体験できない程です。やはり星空は空の透明度で見栄えが左右されます。
 ペルセ流星群の方は極大は過ぎたものの、それでも結構見ることができました。中にはほぼ同時に2つ流れる事も!

 ところでトラブルが幾つか発生しました。一つは吸引ポンプの故障。スイッチ部分のハンダ付けがちぎれて電源が入らず。二つ目はニコンFEのシャッターが切れない。何枚か撮った後、突然シャッターが切れないのです。しょうがないのでペンタ67に切り替える事に...
 両方とも久しぶりに使ったので全く気づきませんでした。吸引ポンプは早々に直さないと。

 時間は夜半を過ぎると、だんだん風が強くなってきます。また東の方に薄雲が現れるようになり流れてきます。それからは雲が流れたり、また快晴になったりの繰り返し。しかし風の方は強くなる一方です。さすがに撮影中は宿に避難してましたが、宿も風がたたきつけるとガタガタと音がしてます。機材が倒されないか心配でしたが、何とか倒れることはありませんでした。でもこれがポタ赤だったら厳しいかもしれません。


 時間的には3時近くになり薄明開始と共に機材撤収です。基本的に赤道儀だけなので楽ですが、さすがに7時間近く運転してきて、こんな時間まで動いていると疲労が・・・何とか片づけ終わり宿に戻り布団にくるまりお休みモードです。。。。
 でも何故か寝れません。しばらくするとご来光バスが走る音がしてます。また宿に泊まっていたご来光目当て客もパタパタと廊下を歩く音が...走行しているうちに、窓の外が白んできてます。もうじき夜明け...

 結局寝付いたのは4時過ぎだったでしょうか。何故が寝付きが悪かった。さて外の方はというと一面ガスに包まれてます。しかも相変わらず風が強い。今夜はダメか...今夜も良ければ連泊する予定(もともと14日から予約してました)でしたが、ちょっと期待薄。昨日の天気予報では土曜日のAM9時で前線が北陸まで南下する予報が出ていたので、ほぼ当たってるようでした。

 多分好転はしそうにないなと思い、14日から止まる予定だったM氏に連絡して本日はキャンセルする事に。。。私の方はと言うと、そのまま荷物をまとめて畳平を後にすることにしました。下山途中、空の様子を見てましたが晴れてる所は青空がありますが、昨日とはうってかわって雲が多い。その状況は乗鞍高原でも同じでした。
 結局、乗鞍高原の日帰り温泉施設で湯に浸かり、汗を流してちょっと土産を買って現地を後にしたのが11時過ぎでした。

 マイカーが使えなくなった乗鞍岳ですが、やっぱり星屋としてはまた行きたい場所です。望遠鏡で撮影できないのは残念ですが、デジ眼+ミニボーグorFS60Cなら結構いけそうな気がします。次回行くときは撮影対象を絞り込んで機材も厳選して行ってみる予定です。と言っても来月じゃ寒いからまた来年?


翌日はご覧の有様